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「デイトレード 第3章」を考察(byてるさん)

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お待たせしました!弟子のてるさんによる、トレーダー必読書「デイトレード」(オリバー・ベレス&グレッグ・カプラ/著)の考察第三弾です。この論文を読んで本書のレジュメとするもよし、本書を改めて読むもよし。

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第3章 「逆境」と「損失」

トレーディングで成功するための必要条件

 

1 逆境という力

 プロトレーダーを目指すものは、たとえ強制ロスカットや連敗を喫したとしても決してあきらめてはいけない。相場を克服することに対する硬い決意を持たなければならない。プロトレーダーになるには、高い授業料を支払わなければならない。しかし、決してそのことに、打ちひしがれてはいけない。落ちるところまで落ちても、あきらめなければ、必ず相場の「リズム」をつかめるようになる。プロトレーダーになるためには、致命的な失敗が必要なのである。損失を出したトレードによって、トレード手法や戦略に磨きをかけるのである。利益が出たトレードよりも損失の出たトレードにこそトレーダーとしての成長がある。

 逆境、損失。これは、相場から得られる最高のプレゼントということだ。損失は成長のチャンスだ。トレードで失敗するたびに、成長するチャンスが待ってきるだ。プロトレーダーを目指すならば、「敗者の日記」をつける必要っている。損失の出たトレードの日時、通貨ペア、レート、損切pipsなどを詳しく書いていく。そして、5,6トレードまとまったところで、原因を検討していくのである。そして原因がわかれば、徹底的にその原因をつぶしていかなければならない。

 

2 損失を利用するということ

 プロトレーダーへの道はさまざまな危険が潜んでいる。危険は、プロトレーダーを目指す者の背骨を折り、精神を破壊する。優秀なトレーダーは、天賦の才があるとか、先天的にトレードに適しているなどということはない。苦痛、損失、ストレス、混乱、不安。こういったものがプロトレーダになる必要不可欠な教師となるのである。

失敗のみが道を照らし、進むべき道を示してくれる。すべての負け方を知った上で、勝ち方を知るのである。いったんかがまないと、高く飛べないのである。

 

3 少額の損失

 トレードにおいて損失を出すことは、気持ちのいい体験ではない。しかし、すべてのプロトレーダーが損失は、トレードに必要だと理解している。希望に満ちた初心者トレーダーは、すべてのトレードで、利益を出す手法を捜し求め続けるが、それは、貴重な資金ばかりか、持てるエネルギーすら使い果たしてしまうのである。

 トレードにおいて損失を完全に排除するのではなく、いかにコントロールするかを考えるべきである。プロトレーダーは自らを律し、芸術的に損切が行えるようになれば、プロトレーダーへの道は近い。プロトレーダーは損失を少額でとどめることができるのである。大勝ちのあとには大負けが待っているのでは、プロトレーダーにはなれない。

 

4 どのように相場は語りかけてくるのか

 相場は友でなければいけない。しかし、相場は無言であり、私たちとの共通言語も持たない。相場が反転するとき、明確な言葉で教えてはくれない。何らかの警告は発してくれているのだが、それを聞き分けるのは難しい。このメッセージを早い段階で受けることができれば、相場で長く生き残れることができる。相場が、本来「あるべき姿」でなかったら、早急にポジションを手仕舞うべきである。信頼しているテクニカルが機能しないときに、そのテクニカルに不安を感じたことがないだろうか。これはむしろ、相場からのこれからおこる悲劇のメッセージとして受け取り、気持ちよく損切することである。

 

5 成功するための負け方

 困難な問題に直面しても、自分が変化・成長し、問題の奥底にある答えが見つかれば、困難はすばらしいものになりえる。注意深く検討すれば、意識して、または無意識で抱いた恐怖のために、みすみす利益をのがしたを、思い出せるだろう。損失を利用して学ぶ方法を確立しなければならない。損失の出たトレードのあと、次に何をしなければならないか?何をかえなければならないかを明確にしておく必要がある。頭の中が混乱していればしているほど、答えは、損失の中に隠されている。損失の中から、ダイヤモンドを見つけだすことができれば、珠玉のトレード人生がまっている。

 

6 毎日を新しい気分で迎えること

 プロトレーダーは「トレーダーの人生は日々新たなものなのだ」と考えなければならない。過去の失敗や損失による失望を忘れる一方、その教訓だけを活用する能力を身に付けなければならない。損失は将来の成功の一側面でしかない。何回かの損失で容易にあきらめてしまうトレーダーが多い。いかなる挑戦にせよ、障害を乗り越えるまで辛抱する能力にかかっているのである。平均的なトレーダーはこの決意に欠けていて、この決意をもったトレーダーは世にも稀なのである。

 

7 変えられないものを受け入れることを学ぶ

 プロトレーダーは損失をコントロールすることができる。彼らは、損失を少額に押さえ監視下においている。トレーダーは損失を受け入れる決意が必要である。損失を排除しようとすることは不可能であり、労力の無駄である。損失の存在を認めること、そして管理することを学ぶ必要がある。トレードは損失を管理することができれば、利益は自然とついてくる。

 

8 負けが勝ちになり得る

 相場で勝ち続けるということは、いかにうまく負けるかということに尽きる。言い換えれば、正しく負けることが、トレーダーとして成功するといってもいいだろう。逆に、負け方がわからないのであるならば、相場から退場する日も近いといえるだろう。これが現実である。相場で自分だけが損失を出さないというのは単なる妄想である。損失を出すのは頻繁に起こる現実であり、正しく、損失を出すことこそ、相場で生き残るための最大のカギを握っている。たまたま運良く利益を出すことはできる。大事なのは、損失が出たとき、どう対処するかはあらかじめルールを持っていることである。私たち445式ならば、どんなチャートを描いているとき、ゾーンのどの部分で、何pips逆行したら、損切するのかが明確である。このルール通りトレードしたならば、損失が出ても、それはナイストレードである。

 誰でも損切の適切な戦略が立てられれば、それはもうプロトレーダーに1歩近づいたことになる。損切した後、価格が上昇することもあり不快に思うだろうが、その不快さがトレードの一部であることを認識しなければならない。この不快さが、1トレードでの損失を総資産の2~3%の損失で済むように防御してくれている。相場が難しい時には、損切しなければならないこともある。445先生とリアルトレードを一緒にすることがあるが、私が損切にあっても、それがルール通りのトレードであるならば、「てるさん、これは受け入れるべき損失です。気にしないでいいですよ。」と声をかけていただく。すべてもトレードで利益を出すことは誰にも・・神様にもできない。

 

9 大負けを軽蔑することを学ぶ

 指標などで、ボラティリティーが突然高まるケースがある。こういったとき、突然、損切に見舞われることもある。しかし、こんな相場の時でも損切の基準を持っていれば、大きな損失を負うことはない。

 私たちが嫌わなければいけないのは、大きな損失である。トレードは利益も出れば、損失も出る。しかし、大きな損失は決して許されない。相場に生き残れるかどうかは、損失いかに少なく抑えられるかにかかっている。我々が選択できるのは、損失を低く抑えることだけである。

 445式ではエントリーポイント自体がすでにリスクが小さく、リワードが大きい。いわゆる、ゾーンを設定し、それを背にしてトレードするため、リスクを最小限に抑えることができる。あとはその損切ラインで正確に損切うぃ実行するだけである。

 

10 熟練したトレーダーの2つの人生

2つの人生を選ぶことができるならば、1つめはミスするもの、それもミスを犯すべくして、犯すもの。2つ目はそのミスから利益を得るものがよい。」

 本文からの引用であるため、ややわかりづらいが、作者の言いたいことは次のようなことである。初心者トレーダーの時は、誰でもすぐに利益を出すことはできない。この段階で粘り強く、試行錯誤を繰り返したものだけが、次の段階へと進めるのである。この段階で、初心者トレーダーは、利確や損切への対処方法を学び、継続的に利益を出すことのできるトレーダーとなっていくのである。つまり、前者の過程を経て、後者へと変化できる。したがって、「前者」と「後者」、2つの人生が必要であると作者は説いている。前者において、損失を伴うトレードを経験し、いかに相場で生き残っていくかに主眼を置いて、相場について考察することで、後者へと羽ばたいていけるのである。445式で言えば、「前者」がデモトレードや445先生との一緒にリアルのチャート見ながらの指導がこれにあたる。ここで様々な経験をすることで、「後者」つまりリアルトレードで結果を残せるようになる。

 

11 成長は時間の経過によって花開く

 初心者トレーダーは、自分のトレード成績で自分の成長度を判断してはいけない。初心者トレーダーは、勝率の高いトレーダーを優れたトレーダーだと思ってしまう。しかし、トレーダーは、勝率が高いから優れているのではない。優れているから勝率が高いのである。長い長い成長過程の後に、チャートのとらえ方も、手法も、その場しのぎのものからゆるぎない実力へと変化し、優れたトレーダーとなり、はじめて勝率の高いトレーダーとなるのである。表面的な獲得PIPSでは評価できない実力をつけなければ、継続的に利益が出せるトレーダーとは言えない。トレーダーの正確な評価の一つは、同じような損失トレードをいかに削減できるようになったかを振り返るほうが、トレーダーとしての実力が評価できる。

 

12 負けることに耐えらえなくなる時

 初心者トレーダーは損失を出すと、それだけ、億トレーダーから遠ざかってしまうんじゃないかと考えてしまう。しかし、これは間違いである。利益を出すためには、「才能ある敗者」を経験しなければならない。敗者は勝者の母である。成功した実業家でも何度も失敗を経験している。損失を出すトレードが勝者への架け橋となるのである。損代償を払う勇気のないものは、勝者になる資格がないのである。損失と立ち向かう勇気こそが初心者トレーダーに必要なものなのである。

 

13 授業料を最大限生かす

 バーナード・ショーはかつて「人生で勝ち上がるためには、攻撃され、打ちのめされなければならない。」と言っている。この言葉はトレーダーにも当てはまる。何事も学ぶためには、授業料が必要である。相場も同様に授業料が必要である。私たちの授業料は、セミナーやコンサル料に加え、トレードでの損失も授業料の一部を考えなくてはならない。損失を賢く活用すれば、結果的に損失を減らすことができるからである。言い方を換えれば、損失にこそ相場を理解する手掛かりがあるのだ。損失が成功への道しるべとなる。 byてる

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初心者にとってはトレーダーという仕事がいかに厳しい世界かを知ることが出来、中級上級者にとっては、「トレーダーあるある」ネタが満載で笑える一冊です。^^